取引方法

概要

先物・オプション取引は、価格優先・時間優先の原則に基づく個別競争取引により行います。

  • レギュラー・セッションの個別競争取引は、ザラバ方式により約定値段を決定します。ザラバ方式では、最も低い値段の売注文と最も高い値段の買注文とが合致するとき、その値段が約定値段となり、価格優先・時間優先の原則に従って対当する注文の間で取引が成立します。
  • オープニング・オークション、クロージング・オークション及び取引の一時中断後の取引再開時の個別競争取引は、後述の板寄せ方式により約定値段を決定します。

板寄せ方式による約定値段決定方法

価格優先・時間優先の原則に従い、取引数量が最大で、かつ、取引されない数量が最小となる価格が板寄せ方式による約定値段となります。

  • 成行注文に対しても注文受付時間に基づく優先順位を付け、「価格優先・時間優先の原則」に従い約定させます。板寄せ方式で約定しなかった成行注文は、すべて失効しますので、必ず約定が保証されている訳ではありません。
  • 板寄せ方式での約定の有無にかかわらず、板寄せ時刻を経過するとザラバに移行します(取引終了時を除く)。

クロージング・オークションの取引においては、オープニング・オークションと同様、板寄せに参加するための注文受付時間を設け、その注文受付の締切と同時に板寄せを行います。

  • 価格の連続性確保の観点から、クロージング・オークションで算出した価格が、直前の約定値段から所定の値幅(終値成立値幅)を超えるような場合は、取引は成立させません。終値成立値幅は、即時約定可能値幅と同じ値幅となります。

板寄せ方式による約定値段の決定要件

  内容
条件1 売り又は買いのいずれか一方に指値がある値段の最も高い値段に1ティック加えた値段から最も安い値段に1ティック減じた値段の範囲(注1)のうち、売呼値と買呼値が対当する値段
条件2 条件1の値段が複数ある場合は、執行数量が最大となる値段
条件3 条件2の値段が複数ある場合は、売注文の累計数量と買注文の累計数量の差(以下「不均衡数量」という。)が最小となる値段
条件4

条件3の値段が複数ある場合は、次のいずれかの値段

  1. すべての不均衡数量が売越しとなるときは、このうち最も安い値段
  2. すべての不均衡数量が買越しとなるときは、このうち最も高い値段
  3. 1.及び2.以外のときは、条件5の値段
条件5

次のいずれかの値段

  1. 不均衡数量(当該値段に売越しとなる値段及び買越しとなる値段がある場合は、不均衡数量が売越しとなる値段のうち最も安い値段と不均衡数量が買越しとなる値段のうち最も高い値段に限る、以下同じ。)が最小となる値段のうち最も高い値段が板中心値段(注2)より低い場合は、当該最も高い値段
  2. 不均衡数量が最小となる値段のうち最も安い値段と最も高い値段の間に板中心値段がある場合は、板中心値段
  3. 不均衡数量が最小となる値段のうち最も安い値段が板中心値段よりも高い場合は、当該最も安い値段
  • 呼値の制限値幅を超える値段が含まれることがあります。

  • 板中心値段は、当取引日の直前の約定値段(ない場合は当取引日の呼値の制限値幅の基準値段。ストラテジー取引においては不均衡数量が最小となる値段の範囲のうち最も高い値段)。

板寄せ方式による約定値段決定の具体例は、次をご覧ください。

板寄せ方式による約定値段決定の具体例